内視鏡的治療を施行した喉頭蓋・舌根部表在癌の1例

「はじめに」 近年, 内視鏡技術の発達により咽喉頭表在癌の早期診断・低侵襲治療が可能となった1). 今回, 我々は内視鏡的咽喉頭手術(endoscopic laryngo pharyngeal surgery:ELPS)にて切除し得た喉頭蓋・舌根部表在癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:69歳, 男性. 主訴:嚥下障害. 現病歴:2009年5月に嚥下障害を主訴に他院を受診. 内視鏡検査で多発胸部中部食道癌と下咽頭・喉頭表在癌が発見された. 胸部中部食道癌はMt, Type 3, Type IIc, T3, N0, M0, Stage II, 下咽頭・喉頭蓋表在癌は上皮下層浸潤癌と...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 80 - 81
Main Authors 平岩, 訓彦, 大森, 泰, 藤村, 匠, 入江, 理恵, 川久保, 博文, 杉浦, 仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会
Subjects
ELPS (endoscopic laryngo-pharygeal surgery)
咽喉頭表在癌
舌根部病変
Online AccessGet full text
ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.83.1_80

Cover

More Information
Summary:「はじめに」 近年, 内視鏡技術の発達により咽喉頭表在癌の早期診断・低侵襲治療が可能となった1). 今回, 我々は内視鏡的咽喉頭手術(endoscopic laryngo pharyngeal surgery:ELPS)にて切除し得た喉頭蓋・舌根部表在癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:69歳, 男性. 主訴:嚥下障害. 現病歴:2009年5月に嚥下障害を主訴に他院を受診. 内視鏡検査で多発胸部中部食道癌と下咽頭・喉頭表在癌が発見された. 胸部中部食道癌はMt, Type 3, Type IIc, T3, N0, M0, Stage II, 下咽頭・喉頭蓋表在癌は上皮下層浸潤癌と診断された. そこで食道癌治療を優先し, 術前化学療法後に開胸開腹食道切除再建術が施行された. 2010年6月の内視鏡検査にて下咽頭, 喉頭蓋表在癌が再確認された. 転移の所見はないため, ELPS目的で当院外科に紹介となった. 入院時現症:頸胸腹部手術瘢痕の他には身体所見, 血液検査でも異常は認めなかった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.83.1_80