ダブルバルーン小腸内視鏡が有用であった狭窄型虚血性小腸炎の1例
「はじめに」狭窄型虚血性小腸炎は稀な疾患である. 今回DBE(EN-450T5:Fujinon, Saitama, Japan)にて同疾患を疑い, 腹腔鏡による手術にて治療しえた1例を経験したので報告する. 「症例」患者:38歳, 男性. 主訴:腹痛. 既往歴:特記すべきものなし. 生活歴:アルコールなし. 喫煙20本/日×20年間. 現病歴:2006年7月中旬, 間欠的な腹痛があり近医を受診. 腹部造影CT検査にて回腸に炎症所見を認めたため紹介入院となった. 経肛門的DBE(Color1):回腸に全周性の浅い不整形な糜爛面を認め同部は著明な狭窄を呈しており, Scopeの通過は不可能であった...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 77; no. 2; pp. 104 - 105 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2010
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.77.2_104 |
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Summary: | 「はじめに」狭窄型虚血性小腸炎は稀な疾患である. 今回DBE(EN-450T5:Fujinon, Saitama, Japan)にて同疾患を疑い, 腹腔鏡による手術にて治療しえた1例を経験したので報告する. 「症例」患者:38歳, 男性. 主訴:腹痛. 既往歴:特記すべきものなし. 生活歴:アルコールなし. 喫煙20本/日×20年間. 現病歴:2006年7月中旬, 間欠的な腹痛があり近医を受診. 腹部造影CT検査にて回腸に炎症所見を認めたため紹介入院となった. 経肛門的DBE(Color1):回腸に全周性の浅い不整形な糜爛面を認め同部は著明な狭窄を呈しており, Scopeの通過は不可能であった. 狭窄部肛門側には血餅の付着を認めた. 手術時の目安とするため狭窄部の肛門側に点墨を施行した. また, DBEでの造影にて管状狭窄を認めた. 小腸造影検査(Fig.1):回腸に約15cmにおよぶ管状狭窄を認め, 口側の腸管は拡張していた. 腹部造影CT検査(Fig.2):回腸腸管壁の壁肥厚所見と周囲の脂肪織混濁を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.77.2_104 |