Barrett食道癌に対してESDを施行した6例
今回, 我々は, 6例のBarrett腺癌に対してESDを施行した. ESDにおいて術前の正確な範囲診断は不可欠であり, 我々はcrystal violetを用いた色素内視鏡, 拡大内視鏡を用い範囲診断を行うことで, 切除病理標本で全例が側方断端陰性という結果を得た. 両者を用いた上皮パターン, 血管パターンの観察は, 正確な範囲診断を行うにあたり有用と考えられた. はじめに Barrett食道は腺癌の発生母地として考えられ, 欧米では急激な増加をきたしているが, 本邦でもBarrett食道は増加傾向にあり今後Barrett腺癌の発生, 特にESDの適応となる症例が増加すると考えられる. ES...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 71; no. 2; pp. 52 - 53 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2007
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.71.2_52 |
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Summary: | 今回, 我々は, 6例のBarrett腺癌に対してESDを施行した. ESDにおいて術前の正確な範囲診断は不可欠であり, 我々はcrystal violetを用いた色素内視鏡, 拡大内視鏡を用い範囲診断を行うことで, 切除病理標本で全例が側方断端陰性という結果を得た. 両者を用いた上皮パターン, 血管パターンの観察は, 正確な範囲診断を行うにあたり有用と考えられた. はじめに Barrett食道は腺癌の発生母地として考えられ, 欧米では急激な増加をきたしているが, 本邦でもBarrett食道は増加傾向にあり今後Barrett腺癌の発生, 特にESDの適応となる症例が増加すると考えられる. ESDによる局所根治を得るためには術前の正確な範囲診断が必須であるが, Barrett腺癌では範囲診断の困難な症例も少なくない. 今回, 我々は色素内視鏡, 拡大内視鏡を用い範囲診断を行い, ESDを施行したBarrett腺癌6例を経験したので報告する. 症例 2004年3月から2007年4月までの間で, 当院で計7例のBarrett腺癌を発見し, そのうち6例に対してESDを施行した. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.71.2_52 |