多臓器転移を来した食道原発無色素性悪性黒色腫の1例
「はじめに」 悪性黒色腫の約1%は消化管原発であり, そのうち5.9%が食道原発である. さらにその10~18%が無色素性と報告されており, 食道原発無色素性悪性黒色腫は非常に稀な疾患である. 今回我々は多臓器転移を来した食道原発無色素性悪性黒色腫の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:60代, 男性. 主訴:嘔吐. 既往歴:Parkinson病, 脳梗塞. 現病歴:2014年8月に黒色吐物を認め, 症状が持続するため近医受診し, 上部消化管内視鏡検査を施行したところ, 胃に腫瘤性病変を指摘され, 精査加療目的に当院紹介受診となった. 入院時現症:眼瞼結膜に貧血あり. 右鎖骨下, 左腋...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 87; no. 1; pp. 96 - 97 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
12.12.2015
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.87.1_96 |
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Summary: | 「はじめに」 悪性黒色腫の約1%は消化管原発であり, そのうち5.9%が食道原発である. さらにその10~18%が無色素性と報告されており, 食道原発無色素性悪性黒色腫は非常に稀な疾患である. 今回我々は多臓器転移を来した食道原発無色素性悪性黒色腫の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:60代, 男性. 主訴:嘔吐. 既往歴:Parkinson病, 脳梗塞. 現病歴:2014年8月に黒色吐物を認め, 症状が持続するため近医受診し, 上部消化管内視鏡検査を施行したところ, 胃に腫瘤性病変を指摘され, 精査加療目的に当院紹介受診となった. 入院時現症:眼瞼結膜に貧血あり. 右鎖骨下, 左腋窩, 右肘部, 右腰部に硬性, 可動性良好な皮下腫瘤を触知した. 入院時検査所見:赤血球3230,000/μl, ヘモグロビン8.1g/dlと貧血を認めた. 腫瘍マーカーのCA19-9, CEAは上昇を認めなかった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.87.1_96 |