腹腔鏡下手術で治療した出血性胃inflammatory fibroid polypの1例

「はじめに」Inflammatory fibroid polyp(IFP)は消化管に発生する血管増生を伴う線維芽細胞の増生と好酸球浸潤を特徴とした比較的稀な粘膜下腫瘍である. 今回, 吐下血で発症し腹腔鏡下手術により治療した胃IFPの症例を経験した. 「症例」患者:70歳, 女性. 現病歴:高血圧と糖尿病に対し近医で加療中であった2015年3月, 黒色便および吐血を認めたため, 当院紹介受診となった. 来院時血液生化学検査:WBC 17,600/μl, CRP 1.17mg/dlと炎症反応の上昇およびHb 10.5g/dlと貧血を認めた. 血中H.pylori IgG抗体は陰性であった. 上部...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 89; no. 1; pp. 96 - 97
Main Authors 松下, 典正, 伊藤, 俊一, 須藤, 泰裕, 窪田, 猛, 三枝, 信, 井上, 達夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 16.12.2016
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:「はじめに」Inflammatory fibroid polyp(IFP)は消化管に発生する血管増生を伴う線維芽細胞の増生と好酸球浸潤を特徴とした比較的稀な粘膜下腫瘍である. 今回, 吐下血で発症し腹腔鏡下手術により治療した胃IFPの症例を経験した. 「症例」患者:70歳, 女性. 現病歴:高血圧と糖尿病に対し近医で加療中であった2015年3月, 黒色便および吐血を認めたため, 当院紹介受診となった. 来院時血液生化学検査:WBC 17,600/μl, CRP 1.17mg/dlと炎症反応の上昇およびHb 10.5g/dlと貧血を認めた. 血中H.pylori IgG抗体は陰性であった. 上部消化管内視鏡検査:胃内に凝血塊を認め, 胃幽門前庭部後壁に約2cm大の広基性な隆起性病変を認めた. 表面は正常粘膜で覆われ一部粘膜は欠損していた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.89.1_96