急速発育を認めた下咽頭表在型低分化型扁平上皮癌の1例
「はじめに」 咽頭癌と食道癌は同時性・異時性に重複頻度が高く, 食道癌に対する上部消化管内視鏡検査時には咽頭癌サーベイランスが必須である. 積極的なサーベイランスの結果, 様々な表在型咽頭癌が発見されるようになった. 今回, 食道癌に対し化学放射線療法(CRT)後に急速な発育を認めた, 下咽頭表在型低分化型扁平上皮癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者 : 81歳, 男性. 主訴 : 特記すべき自覚症状なし. 既往歴 : 労作性狭心症, 高血圧, 慢性腎不全. 喫煙歴 : なし. 飲酒歴 : ビール1本/日を59年間. 現病歴 : 心窩部痛を契機に診断された食道癌UtMt cType...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 85; no. 1; pp. 70 - 71 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
06.12.2014
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.85.1_70 |
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Summary: | 「はじめに」 咽頭癌と食道癌は同時性・異時性に重複頻度が高く, 食道癌に対する上部消化管内視鏡検査時には咽頭癌サーベイランスが必須である. 積極的なサーベイランスの結果, 様々な表在型咽頭癌が発見されるようになった. 今回, 食道癌に対し化学放射線療法(CRT)後に急速な発育を認めた, 下咽頭表在型低分化型扁平上皮癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者 : 81歳, 男性. 主訴 : 特記すべき自覚症状なし. 既往歴 : 労作性狭心症, 高血圧, 慢性腎不全. 喫煙歴 : なし. 飲酒歴 : ビール1本/日を59年間. 現病歴 : 心窩部痛を契機に診断された食道癌UtMt cType2+0-IIc T4(左主気管支)N0M0 cStageIVaに対し, 2010年6月より5-FU+CDDP計4コースおよび放射線照射計50.4Gyを施行し, 完全奏効を得た. 治療終了後より上部消化管内視鏡精査を定期的に実施していたが, CRT後10カ月(2011年4月)に, 右梨状陥凹喉頭面にわずかな隆起性変化を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.85.1_70 |