診断に苦慮した下部胆管癌の1例
「症例」患者:79歳, 男性. 主訴:なし. 既往歴:高血圧. 嗜好品:アルコール機会飲酒. 現病歴:2008年10月当院呼吸器科で, 肺扁平上皮癌の術前精査で入院. 肝胆道系酵素上昇を認め腹部超音波施行した. 肝内胆管拡張と総胆管拡張を認めたが胆管内腫瘍は認めなかった. DynamicCTでも肝内胆管と総胆管拡張を認めたが, Coronal sectionでも胆管壁の肥厚は認めなかった. MRCPで下部胆管の狭窄を認めたが, 膵管の不整や, 膵胆管合流異常は認めなかった. 肝内胆管拡張と下部胆管狭窄の精査のため, 2008年11月当科入院した. 入院時現症:理学的所見に異常は認めなかった....
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 77; no. 2; pp. 150 - 151 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2010
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.77.2_150 |
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Summary: | 「症例」患者:79歳, 男性. 主訴:なし. 既往歴:高血圧. 嗜好品:アルコール機会飲酒. 現病歴:2008年10月当院呼吸器科で, 肺扁平上皮癌の術前精査で入院. 肝胆道系酵素上昇を認め腹部超音波施行した. 肝内胆管拡張と総胆管拡張を認めたが胆管内腫瘍は認めなかった. DynamicCTでも肝内胆管と総胆管拡張を認めたが, Coronal sectionでも胆管壁の肥厚は認めなかった. MRCPで下部胆管の狭窄を認めたが, 膵管の不整や, 膵胆管合流異常は認めなかった. 肝内胆管拡張と下部胆管狭窄の精査のため, 2008年11月当科入院した. 入院時現症:理学的所見に異常は認めなかった. 入院時検査成績(Table1)では, 肝胆道系酵素上昇を認める以外に著変はなかった. 入院後経過:11月ERCPで, 乳頭に腫瘍は認めなかった. 下部胆管狭窄( )を認め(Fig.1a, b), 下部胆管癌を疑いEST施行後に, 擦過細胞診を施行し7Fr胆管ステント留置した. 胆汁/擦過細胞診ではclassIIIであったため. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.77.2_150 |