Edwardsiella tarda腸炎の1例
「はじめに」Edwardsiella tarda(E. tarda)は, 自然界に広く分布する腸内細菌科の細菌で, 爬虫類, 両生類, 魚類などの病原菌として分離されるが, ヒトへの感染はまれである. 今回われわれは下部消化管内視鏡検査を施行し得たE. tarda腸炎の1例を経験したので報告する. 「症例」患者:73歳, 男性. 主訴:右側腹部違和感. 既往歴:72歳 糖尿病, 高血圧症. 現病歴:糖尿病, 高血圧症で近医通院中, 血糖コントロールが不良となったため, 消化器系精査目的で当院を紹介された. なお, 数日前から右側腹部の違和感を自覚していたが, 嘔気, 嘔吐, 下痢はなかった....
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 95; no. 1; pp. 98 - 100 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
20.12.2019
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
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Summary: | 「はじめに」Edwardsiella tarda(E. tarda)は, 自然界に広く分布する腸内細菌科の細菌で, 爬虫類, 両生類, 魚類などの病原菌として分離されるが, ヒトへの感染はまれである. 今回われわれは下部消化管内視鏡検査を施行し得たE. tarda腸炎の1例を経験したので報告する. 「症例」患者:73歳, 男性. 主訴:右側腹部違和感. 既往歴:72歳 糖尿病, 高血圧症. 現病歴:糖尿病, 高血圧症で近医通院中, 血糖コントロールが不良となったため, 消化器系精査目的で当院を紹介された. なお, 数日前から右側腹部の違和感を自覚していたが, 嘔気, 嘔吐, 下痢はなかった. 身体所見:身長168cm, 体重78kg, 体温36.3℃. 眼瞼結膜に貧血なく, 腹部は平坦かつ軟, 圧痛はなく腫瘤も触知しなかった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.95.1_98 |