超拡大内視鏡が有用であった除菌後早期胃癌の1例
「はじめに」H. pylori 除菌の普及に伴い, 除菌後に発見される胃癌が増加している. 除菌後発見早期胃癌はNBI拡大内視鏡で非腫瘍粘膜に類似する胃炎様所見を呈するため, 診断に難渋することが多いと報告されている. 一方, 拡大倍率が400倍を超える接触型光学超拡大内視鏡 endocytoscopy (ECS)は粘膜細胞を直接観察でき, 細胞や腺管の所見に基づく optical biopsy が実現できる. 我々は, 腺管・腺腔の消失・形状不整, 核の腫大・形状不整を認めるECS高度異型を criteria にした場合, ECSは95%程度の精度で早期胃癌を診断できることを報告してきた....
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 97; no. 1; pp. 90 - 92 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
18.12.2020
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.97.1_90 |
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Summary: | 「はじめに」H. pylori 除菌の普及に伴い, 除菌後に発見される胃癌が増加している. 除菌後発見早期胃癌はNBI拡大内視鏡で非腫瘍粘膜に類似する胃炎様所見を呈するため, 診断に難渋することが多いと報告されている. 一方, 拡大倍率が400倍を超える接触型光学超拡大内視鏡 endocytoscopy (ECS)は粘膜細胞を直接観察でき, 細胞や腺管の所見に基づく optical biopsy が実現できる. 我々は, 腺管・腺腔の消失・形状不整, 核の腫大・形状不整を認めるECS高度異型を criteria にした場合, ECSは95%程度の精度で早期胃癌を診断できることを報告してきた. NBI拡大内視鏡では非癌と診断し, ECSで癌と診断できた除菌後発見早期胃癌の1例を経験したため報告する. 「症例」患者: 72歳, 男性. 既往歴: 左上肢静脈血栓症, 副鼻腔炎術後, 虫垂炎術後, 大腸ポリープ切除後. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.97.1_90 |