胃潰瘍併存胃癌の検討

胃潰瘍を合併する胃癌に関して,諸家より報告がなされているが,今回,我々は胃潰瘍併存胃癌の特徴について非併存胃癌と比較し検討した。その特徴は,胃中下部に占居する陥凹型早期胃癌で分化型腺癌であり,潰瘍病変より肛側に位置することが多い。上部内視鏡検査にて潰瘍病変を確認したら,その周囲,特に潰瘍病変の肛側を入念に観察することが重要で,そうすることにより早期胃癌を発見する機会が増えると考えられた。以上のことを念頭に入れ内視鏡検査をすることで早期胃癌の発見率の上昇とひいては胃癌治療成績の向上にも寄与しうると思われた。...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 65; no. 2; pp. 34 - 37
Main Authors 駒崎, 敏昭, 松信, 哲朗, 鈴木, 洋一, 重光, 剛志, 山田, 雄介, 徳永, 昭, 前島, 顕太郎, 渡辺, 昌則, 坊, 英樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2004
日本消化器内視鏡学会関東支部会
Subjects
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.65.2_34

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Summary:胃潰瘍を合併する胃癌に関して,諸家より報告がなされているが,今回,我々は胃潰瘍併存胃癌の特徴について非併存胃癌と比較し検討した。その特徴は,胃中下部に占居する陥凹型早期胃癌で分化型腺癌であり,潰瘍病変より肛側に位置することが多い。上部内視鏡検査にて潰瘍病変を確認したら,その周囲,特に潰瘍病変の肛側を入念に観察することが重要で,そうすることにより早期胃癌を発見する機会が増えると考えられた。以上のことを念頭に入れ内視鏡検査をすることで早期胃癌の発見率の上昇とひいては胃癌治療成績の向上にも寄与しうると思われた。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.65.2_34