潰瘍性大腸炎の上部消化管病変として食道潰瘍を認めた1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 87; no. 1; pp. 94 - 95
• Main Authors: 金森, 瑛, 村岡, 瑠以子, 菅谷, 武史, 富永, 圭一, 井澤, 直哉, 中野, 正和, 笹井, 貴子, 平石, 秀幸, 紀, 仁
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 12.12.2015; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 潰瘍性大腸炎; 食道潰瘍
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.87.1_94

「はじめに」 潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis: UC)に上部消化管病変が合併する症例は稀である. 今回, 我々は活動期UCに食道潰瘍を合併した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:52歳, 女性. 主訴:血便, 前胸部痛. 既往歴:高血圧, 脂質異常症. 現病歴:2012年8月に左側結腸炎型UCと診断され, メサラジンにて加療を開始された. 症状の再燃と寛解を繰り返し, ステロイド依存UCとなり加療目的に当科へ紹介受診となった. 受診時, 血便だけでなく1カ月間続く経口摂取時の前胸部痛を認めていた. 胃酸逆流による症状と考えラベプラゾール10mg/日の投与を開始し, 上部消化管内視鏡検査(EGD), 大腸内視鏡検査(CS)による精査目的に入院となった.