67-S語表に対する広帯域雑音のマスキング効果
正常聴力者を対象に, 67-S語表の数字および単音節語表に対する3種類の広帯域雑音 (ホワイトノイズ, スピーチノイズ, ウェイトノイズ) のマスキング効果を測定し以下の結果を得た。 1. 数字語表に対する実効マスキングレベルOdBに相当する音圧レベルは, スピーチノイズが23dB, ホワイトノイズが30dB, ウェイトノイズが35dBであった。単音節語表において全音節の95%をマスキングするレベルは, これらより5-10dB高い値となった。 2. 単音節語表に対するマスキング効果の音節間および被験者間の変動は, ホワイトノイズがやや大きかった。ホワイトノイズとスピーチノイズを比較すると, 高...
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Published in | AUDIOLOGY JAPAN Vol. 41; no. 4; pp. 277 - 282 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本聴覚医学会
1998
日本聴覚医学会 |
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Summary: | 正常聴力者を対象に, 67-S語表の数字および単音節語表に対する3種類の広帯域雑音 (ホワイトノイズ, スピーチノイズ, ウェイトノイズ) のマスキング効果を測定し以下の結果を得た。 1. 数字語表に対する実効マスキングレベルOdBに相当する音圧レベルは, スピーチノイズが23dB, ホワイトノイズが30dB, ウェイトノイズが35dBであった。単音節語表において全音節の95%をマスキングするレベルは, これらより5-10dB高い値となった。 2. 単音節語表に対するマスキング効果の音節間および被験者間の変動は, ホワイトノイズがやや大きかった。ホワイトノイズとスピーチノイズを比較すると, 高音域のスペクトル差を反映して, さ行摩擦音 (「し」「す」) の聴取域値に最も大きい差が見られた。 3. スピーチノイズが他の2雑音より利点が多いことが確認された。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.41.277 |