Flow Cytometryを用いたヒト上顎癌培養細胞に対する抗癌剤作用効果の検討

FCMによるDNAヒストグラムの解析を用いて,ヒト上顎癌培養細胞株(AT-MS-1)とHeLa細胞に対する抗癌剤(CDDP, MMC, PEP, 5-FU)の抗癌効果について検討した. その結果,AT-MS-1に対してCDDP, MMC, PEPはG2期への蓄積を示し,5-FUはG0+G1期への蓄積を示した.HeLa細胞に対してはCDDP, MMC, 5-FUはG0+G1期への蓄積を示し,PEPはG2期への蓄積を示した.また,殺細胞効果濃度からCDDPに対する感受性は,AT-MS-1に比し,HeLa細胞が強く,5-FUに対しては,AT-MS-1が強いことがわかった....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 90; no. 1; pp. 28 - 34
Main Authors 海野, 徳二, 熊井, 恵美, 金井, 直樹, 高橋, 光明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 1987
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.90.28

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Summary:FCMによるDNAヒストグラムの解析を用いて,ヒト上顎癌培養細胞株(AT-MS-1)とHeLa細胞に対する抗癌剤(CDDP, MMC, PEP, 5-FU)の抗癌効果について検討した. その結果,AT-MS-1に対してCDDP, MMC, PEPはG2期への蓄積を示し,5-FUはG0+G1期への蓄積を示した.HeLa細胞に対してはCDDP, MMC, 5-FUはG0+G1期への蓄積を示し,PEPはG2期への蓄積を示した.また,殺細胞効果濃度からCDDPに対する感受性は,AT-MS-1に比し,HeLa細胞が強く,5-FUに対しては,AT-MS-1が強いことがわかった.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.90.28