抗IL-6受容体抗体が奏功した続発性消化管アミロイドーシスの1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 94; no. 1; pp. 75 - 77
• Main Authors: 入江, 邦泰, 鈴木, 悠一, 三輪, 治生, 小松, 和人, 前田, 愼, 道端, 信貴, 山近, 由衣
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 07.06.2019; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 抗IL-6受容体抗体; 消化管アミロイドーシス
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.94.1_75

「はじめに」 アミロイドーシスは沈着するアミロイド蛋白により分類され, 消化管アミロイドーシスはAA, AL型の頻度が高い. 特にAAアミロイドーシスは関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA), クローン病, 慢性感染症等の慢性炎症性疾患に合併する続発性アミロイドーシスと呼ばれ, RAに合併するものが90%以上を占める. 今回, RAに続発した消化管アミロイドーシスに対し抗IL-6受容体抗体が奏功した症例を経験したため報告する. 「症例」 患者: 61歳, 女性. 主訴: 下痢, 嘔吐. 既往歴: RA. 現病歴: X-1年, RAと診断され, methotrexate, prednisolone (PSL)内服加療で通院していた. X-1ヶ月, 下痢と嘔吐があり, 胃腸炎の診断で入院したが, 絶食と抗菌薬加療で軽快退院した.