内視鏡にて整復可能であった胃軸捻転症の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 98; no. 1; pp. 64 - 65
• Main Authors: 廣島, 良規, 菅沼, 大輔
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 25.06.2021; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 内視鏡的整復; 胃軸捻転
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.98.1_64

「症例」 患者:80歳代 男性 主訴:腹痛 併存疾患:特記疾患なし 既往歴:なし 内服薬:なし 家族歴:なし 生活歴:飲酒歴なし, 喫煙歴なし 現病歴:201X年8月, 夕食を普段通りに, 過食や飲酒などはなく摂取した. その後, 下腹部全体の違和感が出現し, 冷汗を伴う嘔気も認められた. 下腹部全体の違和感は, 徐々に腹部全体の捻じれる様な疼痛となり, 増悪傾向となったことから, 同日夜間に当院救急外来を受診した. 入院時現症:身長148.8cm, 体重46.9kg, ECOG PS 1, 体温36.6℃, 血圧167/103mmHg, 脈拍74bpm整, SpO2 94%, 腹部は軽度膨隆し, 上腹部に圧痛を認めた. 血液検査所見:Hb 12.5g/dl, MCV 89.4fl, MCHC 34.4%と正球性正色素性貧血を認めた. 炎症所見はWBC 5600/μl, CRP 0.01mg/dlと認めなかった. CT検査:胃の著明な拡張と, 大量の液体貯留を認めた.