経瘻孔的処置を併用し胃瘻バンパー部遺残を内視鏡的に回収した1例
「はじめに」胃瘻バンパー部遺残を認めた場合, 内視鏡的に回収することが推奨されているが, 実際には回収困難なことがある. 今回, 内視鏡単独では回収困難で, 経瘻孔的処置を併用し安全に遺残したバンパー部を回収し得た1例を経験したので報告する. 「症例」患者:67歳, 女性. 主訴:嘔吐. 既往歴:くも膜下出血, 症候性てんかん. 現病歴:施設にて二日前に胃瘻交換を施行, その後より嘔吐を繰り返すため当院受診. 入院時現症:145cm 35kg. 腹部は平坦軟・上腹部にバルーン型胃瘻が挿入されていた. 血液検査所見:Hb 13.9g/dl, ALB 3.3g/dl, Na 137mEq/L, K...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 89; no. 1; pp. 92 - 93 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
16.12.2016
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.89.1_92 |
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Summary: | 「はじめに」胃瘻バンパー部遺残を認めた場合, 内視鏡的に回収することが推奨されているが, 実際には回収困難なことがある. 今回, 内視鏡単独では回収困難で, 経瘻孔的処置を併用し安全に遺残したバンパー部を回収し得た1例を経験したので報告する. 「症例」患者:67歳, 女性. 主訴:嘔吐. 既往歴:くも膜下出血, 症候性てんかん. 現病歴:施設にて二日前に胃瘻交換を施行, その後より嘔吐を繰り返すため当院受診. 入院時現症:145cm 35kg. 腹部は平坦軟・上腹部にバルーン型胃瘻が挿入されていた. 血液検査所見:Hb 13.9g/dl, ALB 3.3g/dl, Na 137mEq/L, K 4.4mEq/L. Cl 103mEq/L. 腹部単純CT:瘻孔より挿入されたバルーン型胃瘻の他に, 胃内に直径2.5cm程の胃瘻バンパー部の遺残を認めた. 経過:胃瘻バンパー部の遺残が嘔吐の原因と考え, 透視下内視鏡的異物摘出の方針とした. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.89.1_92 |