終末期がん患者の介入方針の決定に向けて早期に作業療法士の実践自己評価尺度を用いた一事例
終末期がん患者の作業療法は,患者にとって重要な作業を支援するが,患者の状況により,希望聴取が困難なため,介入方針が立案しにくい.今回,介入時の終末期がん患者に対する作業療法士の実践自己評価尺度(SROT-TC)にて,円滑に介入方針を決定できたため報告する.事例はA氏,90歳代,男性,悪性黒色腫,転移性骨・肝腫瘍であり,自宅療養中,疼痛にて入院となった.予後は日~週単位と言われ,A氏は心身が衰弱し,希望聴取が困難だった.SROT-TCにて他職種や家族と情報共有が必要であることが分かり,情報共有にてA氏にとって仕事が重要な作業であったため,仕事に関する会話を導入し,A氏の意欲向上に繋がった....
Saved in:
Published in | 作業療法の実践と科学 Vol. 7; no. 1; pp. 20 - 25 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 北海道作業療法士会
2025
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 2434-5806 2433-8451 |
DOI | 10.32151/psot.7.1_20 |
Cover
Summary: | 終末期がん患者の作業療法は,患者にとって重要な作業を支援するが,患者の状況により,希望聴取が困難なため,介入方針が立案しにくい.今回,介入時の終末期がん患者に対する作業療法士の実践自己評価尺度(SROT-TC)にて,円滑に介入方針を決定できたため報告する.事例はA氏,90歳代,男性,悪性黒色腫,転移性骨・肝腫瘍であり,自宅療養中,疼痛にて入院となった.予後は日~週単位と言われ,A氏は心身が衰弱し,希望聴取が困難だった.SROT-TCにて他職種や家族と情報共有が必要であることが分かり,情報共有にてA氏にとって仕事が重要な作業であったため,仕事に関する会話を導入し,A氏の意欲向上に繋がった. |
---|---|
ISSN: | 2434-5806 2433-8451 |
DOI: | 10.32151/psot.7.1_20 |