頸部頸動脈ステント留置術における術前血小板凝集能測定の有用性

【目的】頸部内頸動脈ステント留置術を施行した18例において血小板凝集能と周術期合併症について検討する.【方法】adenosinediphosphoric acid(ADP),collagen各濃度における最大凝集率と,ADP,collagen凝集能の組み合わせによるgrade分類により術当日の血小板凝集能を評価し,周術期合併症とMRI拡散強調画像(diffusion weighted image,以下DWI)上の無症候性high intensity spot陽性率との関連について検討した.【結果】虚血性合併症を来した2例では,ADP,collagenのいずれにおいても最大凝集率が非合併症群に対...

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Published inJournal of Neuroendovascular Therapy Vol. 2; no. 3; pp. 188 - 192
Main Authors 岩間, 亨, 山田, 清文, 榎本, 由貴子, 高木, 俊範, 吉村, 紳一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 2008
日本脳神経血管内治療学会
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ISSN1882-4072
2186-2494
DOI10.5797/jnet.2.188

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Summary:【目的】頸部内頸動脈ステント留置術を施行した18例において血小板凝集能と周術期合併症について検討する.【方法】adenosinediphosphoric acid(ADP),collagen各濃度における最大凝集率と,ADP,collagen凝集能の組み合わせによるgrade分類により術当日の血小板凝集能を評価し,周術期合併症とMRI拡散強調画像(diffusion weighted image,以下DWI)上の無症候性high intensity spot陽性率との関連について検討した.【結果】虚血性合併症を来した2例では,ADP,collagenのいずれにおいても最大凝集率が非合併症群に対し有意に高値であった.grade分類と周術期合併症,DWI上での無症候性high intensity spot陽性率との間に統計学的に有意な相関は得られなかったが,grade Cに多い傾向が認められた.【結論】術前血小板凝集能と周術期虚血性合併症には関連があることが示唆され,今後さらなる解析が必要と考えられた.
ISSN:1882-4072
2186-2494
DOI:10.5797/jnet.2.188