健常人にみられる連続周波数自記オージオメトリーにおけるmicrodipとDPOAE

本研究では, 聴力正常の健常人18例を対象にして, 連続周波数自記オージオメトリーおよびDPOAEでmicrodipの出現頻度と臨床的意義について検討した。 18例の対象中, 連続周波数自記オージオメトリーでは10例 (56%), DPOAEでは12例 (67%) にmicrodipを認めた。 microdipの深さは, 連続周波数自記オージオメトリーでは平均15.3dB, DPOAEでは平均12.0dBSPLであった。 両検査で同定したmicrodipの周波数分布は一致せず, 再現性のあるmicrodipは, 連続周波数自記オージオメトリーでは7耳中2耳, DPOAEでは11耳中5耳であった...

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Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 40; no. 2; pp. 138 - 143
Main Authors 高浪, 洋子, 喜多村, 健, 石田, 孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 1997
日本聴覚医学会
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Summary:本研究では, 聴力正常の健常人18例を対象にして, 連続周波数自記オージオメトリーおよびDPOAEでmicrodipの出現頻度と臨床的意義について検討した。 18例の対象中, 連続周波数自記オージオメトリーでは10例 (56%), DPOAEでは12例 (67%) にmicrodipを認めた。 microdipの深さは, 連続周波数自記オージオメトリーでは平均15.3dB, DPOAEでは平均12.0dBSPLであった。 両検査で同定したmicrodipの周波数分布は一致せず, 再現性のあるmicrodipは, 連続周波数自記オージオメトリーでは7耳中2耳, DPOAEでは11耳中5耳であった。 健常者でみられるmicrodipは一過性に出現した可能性が大きいと考えられるが, 再現性が認められた例では, 何らかの蝸牛障害をきたしている可能性が示唆された。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.40.138