SROT-TC を用いた進行がん患者一症例に対する作業療法

今回,自宅退院を目標に機能回復を中心に作業療法を実施したが,介入効果が乏しく難渋した進行がん患者を経験した.進行がん患者のリハビリテーションでは急性期であっても患者の状態に応じて,機能回復アプローチからQOL 優先のアプローチへの転換が必要であり,柔軟に対応が不可欠である.そこで終末期がん患者に対する作業療法士の実践自己評価尺度(SROT-TC)を用いることで,患者本人や家族のナラティブから思いを汲み取り,目指すべき目標を焦点化した.そして作業療法の役割を整理し,他職種と協働することで,円滑に実践することができた....

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Published in作業療法の実践と科学 Vol. 7; no. 1; pp. 26 - 31
Main Authors 池知, 良昭, 杉野, 達也, 青木, 佑介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 北海道作業療法士会 2025
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ISSN2434-5806
2433-8451
DOI10.32151/psot.7.1_26

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Summary:今回,自宅退院を目標に機能回復を中心に作業療法を実施したが,介入効果が乏しく難渋した進行がん患者を経験した.進行がん患者のリハビリテーションでは急性期であっても患者の状態に応じて,機能回復アプローチからQOL 優先のアプローチへの転換が必要であり,柔軟に対応が不可欠である.そこで終末期がん患者に対する作業療法士の実践自己評価尺度(SROT-TC)を用いることで,患者本人や家族のナラティブから思いを汲み取り,目指すべき目標を焦点化した.そして作業療法の役割を整理し,他職種と協働することで,円滑に実践することができた.
ISSN:2434-5806
2433-8451
DOI:10.32151/psot.7.1_26