乳幼児の他覚的聴力検査における閾値変化例の検討

乳幼児における他覚的聴力検査において, 経時的観察による反応閾値の改善, 悪化, 変動とその原因について検討するため, 平成7年1月から平成16年9月までに複数回ABRとASSRを施行した78例 (男児39例, 女児39例) を検討した。12例 (15.4%) に改善, 2例 (2.5%) に悪化, 1例 (1.2%) に変動を認めた。特に生後6ヵ月以内に初回検査を施行した18例においては8例 (44.4%) に改善を認め, 全改善数の66.6%を占める結果となった。新生児聴覚スクリーニングの普及により被検児の低年齢化が進む中, 他覚的聴力検査の複数回の施行を踏まえた, 長期的な観察が必要であ...

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Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 50; no. 3; pp. 174 - 179
Main Authors 青柳, 優, 伊藤, 吏, 阿部, 靖弘, 千葉, 寛之, 渡辺, 知緒
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 2007
日本聴覚医学会
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ISSN0303-8106
1883-7301
DOI10.4295/audiology.50.174

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Summary:乳幼児における他覚的聴力検査において, 経時的観察による反応閾値の改善, 悪化, 変動とその原因について検討するため, 平成7年1月から平成16年9月までに複数回ABRとASSRを施行した78例 (男児39例, 女児39例) を検討した。12例 (15.4%) に改善, 2例 (2.5%) に悪化, 1例 (1.2%) に変動を認めた。特に生後6ヵ月以内に初回検査を施行した18例においては8例 (44.4%) に改善を認め, 全改善数の66.6%を占める結果となった。新生児聴覚スクリーニングの普及により被検児の低年齢化が進む中, 他覚的聴力検査の複数回の施行を踏まえた, 長期的な観察が必要であると考えられた。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.50.174