緑内障視野におけるGDxとOCTの臨床経験

緑内障の診断補助に網膜神経線維層厚(NFLT)の測定は有用といわれている。今回GDxアクセスVCC(GDx)とOCT3000(OCT)を用いて視神経乳頭周囲のNFLTを測定し、視野との関係を検討した。 Humphrey自動視野計・中心30-2・SITA-Standard (HFA)で上半または下半に視野異常を認めた緑内障46例59眼を対象として、全例にGDx、OCTを用いてNFLTを測定し、それぞれの結果をHFAの異常部位と検討した。 HFAとGDxの一致率は、上半異常ではTSNITグラフで83.3%、Deviation Mapで80.6%であり、下半異常では、TSNITグラフで87.0%、D...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 34; pp. 75 - 81
Main Authors 宮本, 細香, 小森, 敦子, 島田, 真澄, 肥田野, めぐみ, 小林, 昭子, 原澤, 佳代子, 遠藤, 成美, 臼井, 正彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2005
日本視能訓練士協会
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Summary:緑内障の診断補助に網膜神経線維層厚(NFLT)の測定は有用といわれている。今回GDxアクセスVCC(GDx)とOCT3000(OCT)を用いて視神経乳頭周囲のNFLTを測定し、視野との関係を検討した。 Humphrey自動視野計・中心30-2・SITA-Standard (HFA)で上半または下半に視野異常を認めた緑内障46例59眼を対象として、全例にGDx、OCTを用いてNFLTを測定し、それぞれの結果をHFAの異常部位と検討した。 HFAとGDxの一致率は、上半異常ではTSNITグラフで83.3%、Deviation Mapで80.6%であり、下半異常では、TSNITグラフで87.0%、Deviation Mapで87.0%であった。 HFAとOCTの一致率は、上半異常は実測層厚曲線で97.2%、分割表示で94.4%であり、下半異常は実測層厚曲線で87.0%、分割表示で82.6%であった。 GDxとOCTによるNFLTの測定は、局所的なNFLTの菲薄化をとらえることができ、臨床上有用と考えられた。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.34.75