がんサバイバーの社会役割と治療の調和に向けた看護アルゴリズム支援の評価

「緒言」がん化学療法や放射線治療は外来での施行が主流となり, がんサバイバー(以下サバイバー)は地域社会でそれぞれの役割を果たしながら治療を受けている. サバイバーにとって, 社会的な役割を持つことや家庭内での役割を果たすことは自己存在価値を高めることにつながる. 2014年に策定されたがん対策推進基本計画にも, がん患者の就労を含めた社会的な問題の解決を目指した個別目標が掲げられており, がん対策の重点課題である. この課題解決の一端を担う医療者が外来看護師である. 外来看護師は, 通院するサバイバーの治療による副作用症状や社会生活を送る上での悩みや問題をとらえ, 支援することが求められてい...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 71; no. 1; pp. 79 - 80
Main Authors 菊地, 沙織, 京田, 亜由美, 藤本, 桂子, 吉田, 久美子, 清水, 裕子, 神田, 清子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.02.2021
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Summary:「緒言」がん化学療法や放射線治療は外来での施行が主流となり, がんサバイバー(以下サバイバー)は地域社会でそれぞれの役割を果たしながら治療を受けている. サバイバーにとって, 社会的な役割を持つことや家庭内での役割を果たすことは自己存在価値を高めることにつながる. 2014年に策定されたがん対策推進基本計画にも, がん患者の就労を含めた社会的な問題の解決を目指した個別目標が掲げられており, がん対策の重点課題である. この課題解決の一端を担う医療者が外来看護師である. 外来看護師は, 通院するサバイバーの治療による副作用症状や社会生活を送る上での悩みや問題をとらえ, 支援することが求められている一方で, サバイバーの社会的背景を踏まえた支援に至っていない現状もある. これらを踏まえ, 筆者らは, がんになっても社会役割と治療の調和をはかれるような看護支援の道筋を可視化し, 外来看護師の誰もが実践できる「がんサバイバーの社会役割と治療の調和を促進する看護アルゴリズム」を開発した.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.71.79