公共投資の経年的シナリオに対する橋梁の健全度推移に関する研究

社会基盤施設に対する公的な予算投資は減額を余儀なくされている. ライフサイクルコストの観点から, 予防保全の最適性が強く説われつつも, 特に地方公共団体の経済的な困窮の中で, 直接かつ短期的に効果の見えない維持管理に対しては, 効果的な予算投資が行なわれないのが現状である. 本研究は, そのような状況を背景として, 北海道の一行政単位が管轄する橋梁群を研究対象とし, それらの維持管理に対する今後の予算投資シナリオをいくつか設定し, その下での橋梁健全度の推移を予想する. さらに, 健全度に関する制約条件の下で, 計画年度内における総投資額の最小化を試みる. それらの結果より, 橋梁の健全度に要...

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Published in土木学会論文集 Vol. 2005; no. 780; pp. 780_199 - 780_209
Main Authors 杉本, 博之, 阿部, 淳一, 赤泊, 和幸, 渡邊, 忠朋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2005
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Summary:社会基盤施設に対する公的な予算投資は減額を余儀なくされている. ライフサイクルコストの観点から, 予防保全の最適性が強く説われつつも, 特に地方公共団体の経済的な困窮の中で, 直接かつ短期的に効果の見えない維持管理に対しては, 効果的な予算投資が行なわれないのが現状である. 本研究は, そのような状況を背景として, 北海道の一行政単位が管轄する橋梁群を研究対象とし, それらの維持管理に対する今後の予算投資シナリオをいくつか設定し, その下での橋梁健全度の推移を予想する. さらに, 健全度に関する制約条件の下で, 計画年度内における総投資額の最小化を試みる. それらの結果より, 橋梁の健全度に要求されるレベルと最適な予算投資シナリオの関係について考察を加えることを目的とする.
ISSN:0289-7806
1882-7187
DOI:10.2208/jscej.2005.780_199