鉛同位体比測定における固体用質量分析計の質量差別補正項
一般に表面電離固体用質量分析計による同位体比測定において,コレクターとして電子増倍管を用いた場合,同位体比は二つの同位体の質量比の平方根(√m1/m2)で補正すればよいという報告もある.しかし著者らは鉛同位体比を精度良く測定した結果,機器固有の多様な原因による補正項が無視できないことを確認した.本論文では東京国立文化財研究所の日本電子社製05RB型表面電離固体用質量分析計で電子増倍管をコレクターとして用い,標準試料を精密に測定した結果,正しい値を得るためには√m1/m2より大きな補正項が必要であることを報告する....
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Published in | 分析化学 Vol. 30; no. 9; pp. T87 - T91 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
01.09.1981
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Summary: | 一般に表面電離固体用質量分析計による同位体比測定において,コレクターとして電子増倍管を用いた場合,同位体比は二つの同位体の質量比の平方根(√m1/m2)で補正すればよいという報告もある.しかし著者らは鉛同位体比を精度良く測定した結果,機器固有の多様な原因による補正項が無視できないことを確認した.本論文では東京国立文化財研究所の日本電子社製05RB型表面電離固体用質量分析計で電子増倍管をコレクターとして用い,標準試料を精密に測定した結果,正しい値を得るためには√m1/m2より大きな補正項が必要であることを報告する. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.30.9_T87 |