放射線治療が試みられた非ホジキンリンパ腫心臓転移の1例

核医学検査, および剖検により確認された, きわめてまれな非ホジキンリンパ腫心臓転移例を報告した. 上大静脈症候群を呈し, 非ホジキンリンパ腫の右房転移が疑われた57才の男性に心RIアンギオグラフイーを施行した. 心RIアンギオグラフイーでは右房内に欠損像を認め, 67Ga, 201Tlシンチグラムにて右房内腫瘍と考えられる欠損像に一致して異常集積を認めた. この結果は核医学検査が心臓転移を検出するのに有用であることを示すものと思われる. また, 心臓への放射線照射により一般症状は改善した. 核医学検査が診断上, 放射線照射が治療上有用であつたと思われた....

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Published in医療 Vol. 43; no. 10; pp. 1091 - 1094
Main Authors 飯尾, 宏, 本田, 実, 小須田, 茂, 田村, 宏平, 石橋, 章彦, 篠原, 央, 向井, 美和子, 河原, 俊司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 1989
国立医療学会
Subjects
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.43.1091

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Summary:核医学検査, および剖検により確認された, きわめてまれな非ホジキンリンパ腫心臓転移例を報告した. 上大静脈症候群を呈し, 非ホジキンリンパ腫の右房転移が疑われた57才の男性に心RIアンギオグラフイーを施行した. 心RIアンギオグラフイーでは右房内に欠損像を認め, 67Ga, 201Tlシンチグラムにて右房内腫瘍と考えられる欠損像に一致して異常集積を認めた. この結果は核医学検査が心臓転移を検出するのに有用であることを示すものと思われる. また, 心臓への放射線照射により一般症状は改善した. 核医学検査が診断上, 放射線照射が治療上有用であつたと思われた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.43.1091