体幹ジストニアから発症したパーキンソン病の1例

症例は67歳女性.家族歴.2009年より進行性の脊椎側弯が出現し2013年他院で体幹ジストニアの診断でトリヘキシフェニジル内服とボツリヌス注射が行われたが改善はなく,2015年に歩行障害が出現した.同年5月当科での[123I]-イオフルパンシンチグラフィー(以後DATスキャン)で異常をみとめ,6月当科入院時は運動緩慢,筋強剛,右優位の静止時振戦,姿勢反射障害をみとめ頭部MRIで異常なくレボドパで運動症状の改善をみとめたことからパーキンソン病と診断した.本例は体幹ジストニアが先行したパーキソニズムでありDATスキャンが診断の一助となりえた症例である.貴重な症例であり文献的考察を加え報告する....

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Published in臨床神経学 Vol. 56; no. 9; pp. 600 - 604
Main Authors 豊田, 知子, 足立, 弘明, 安田, 千春, 武井, 嵩展, 由比, 友顕, 魚住, 武則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2016
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-000890

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Summary:症例は67歳女性.家族歴.2009年より進行性の脊椎側弯が出現し2013年他院で体幹ジストニアの診断でトリヘキシフェニジル内服とボツリヌス注射が行われたが改善はなく,2015年に歩行障害が出現した.同年5月当科での[123I]-イオフルパンシンチグラフィー(以後DATスキャン)で異常をみとめ,6月当科入院時は運動緩慢,筋強剛,右優位の静止時振戦,姿勢反射障害をみとめ頭部MRIで異常なくレボドパで運動症状の改善をみとめたことからパーキンソン病と診断した.本例は体幹ジストニアが先行したパーキソニズムでありDATスキャンが診断の一助となりえた症例である.貴重な症例であり文献的考察を加え報告する.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-000890