標高不連続を有するDEMデータに対するHB-Spline補間

近年, 計測機器の高度化に伴い広域や1m以下の高解像度な数値標高モデル (DEM) が増えてきている. また, UAVの公共測量マニュアル (案) が制定されるなど, 点群データの活用が広まってきている. 今後ますますこれらのデータは高解像度化すると考えられる. データが高解像度化すると, 地形の表現精度が高くなるため, DEMの幅広い応用が見込まれる. ただし, DEMは広域や1m以下の高解像度になるとデータ量が数十GBになるため, いわゆるビッグデータになる. データ量を減らすためには, Spline関数のように節点のみでデータを保持することが望ましい. 節点のみでデータを保持した補間曲面...

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Published in日本計算工学会論文集 Vol. 2017; p. 20170015
Main Authors 新保, 泰輝, 荒木, 光一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本計算工学会 2017
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Summary:近年, 計測機器の高度化に伴い広域や1m以下の高解像度な数値標高モデル (DEM) が増えてきている. また, UAVの公共測量マニュアル (案) が制定されるなど, 点群データの活用が広まってきている. 今後ますますこれらのデータは高解像度化すると考えられる. データが高解像度化すると, 地形の表現精度が高くなるため, DEMの幅広い応用が見込まれる. ただし, DEMは広域や1m以下の高解像度になるとデータ量が数十GBになるため, いわゆるビッグデータになる. データ量を減らすためには, Spline関数のように節点のみでデータを保持することが望ましい. 節点のみでデータを保持した補間曲面を作成し, その補間曲面に対して地形解析を実施することでデータ量を削減した効率的な解析が実施できると考えられる. したがって, ビッグデータに対応した地形解析を実施するためには, 精度の良い補間曲面の作成手法やそれに適合した地形解析手法が必要である. 本論文では, その基礎としてDEMに対する新たなHeaviside関数を提案し, Heaviside B-Spline関数 (HB-Spline関数) による補間を提案している. その結果, DEM点の存在する領域が任意形状, 標高不連続境界が多数存在する場合であっても, DEMデータの三次元補間曲面が簡易に得られることを示した.
ISSN:1347-8826
DOI:10.11421/jsces.2017.20170015