女子クロスカントリースキー選手の滑走速度を高める技術に関する事例研究:フライト局面発生を伴った V2 スケーティング走法に着目して

「1. 緒言」クロスカントリースキー競技においては, 5kmや10kmなどの中距離種目, 30kmや50kmなどの長距離種目が長年にわたり実施されてきた. 一方で, 近年新設されたスプリント種目は, およそ1kmの距離における所要時間を競う種目であり, トーナメント形式で競う種目特性や短距離種目ならではのスピード感のあるレース展開が人気を博し, オリンピックや世界選手権において中・長距離種目と同等の競技試合数を有している. このスプリント種目での競技パフォーマンスを高めるためには, 中・長距離種目以上に高い速度を獲得する方法やトレーニングが必要であると考えられる. なかでもV2スケーティング走...

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Published in体育学研究 Vol. 57; no. 2; pp. 653 - 662
Main Authors 石毛, 勇介, 田内, 健二, 藤田, 善也, 土屋, 純, 吉岡, 伸輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2012
日本体育学会
Subjects
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.12015

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Summary:「1. 緒言」クロスカントリースキー競技においては, 5kmや10kmなどの中距離種目, 30kmや50kmなどの長距離種目が長年にわたり実施されてきた. 一方で, 近年新設されたスプリント種目は, およそ1kmの距離における所要時間を競う種目であり, トーナメント形式で競う種目特性や短距離種目ならではのスピード感のあるレース展開が人気を博し, オリンピックや世界選手権において中・長距離種目と同等の競技試合数を有している. このスプリント種目での競技パフォーマンスを高めるためには, 中・長距離種目以上に高い速度を獲得する方法やトレーニングが必要であると考えられる. なかでもV2スケーティング走法は, V字に開いた左右それぞれのスキーのプッシュオフ動作に合わせて, 両方のポールで同時にプッシュ動作を行うことで推進力を獲得する滑走技術であり(図1), スプリント種目において最も使用頻度が高い走法である.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.12015