頚椎固定術における外側塊スクリューの有用性

(はじめに)不安定性を合併する頚椎疾患に対して,頚椎インストゥルメンテーションは非常に有効である.当科では,2005年から頚椎固定に外側塊スクリューを使用してきた.今回は外側塊スクリューの有用性と問題点について検討した.(対象・結果)症例は,2005年から2011年に外側塊スクリューを使用した13例男性7例,女性6例.平均年齢65歳.疾患は,頚椎脱臼3例,変性すべり6例,環軸椎亜脱臼2例,頚椎椎間板ヘルニア1例,透析性DSAが1例であった.スクリューはbicorticalな挿入を試み,経過観察中のスクリューのバックアウトも認められず,良好な固定性が得られていた.(考察)外側塊スクリューは固定性...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 61; no. 3; pp. 500 - 505
Main Authors 木内, 正太郎, 密川, 守, 佐藤, 公昭, 山田, 圭, 吉松, 弘喜, 江崎, 佑平, 永田, 見生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2012
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Summary:(はじめに)不安定性を合併する頚椎疾患に対して,頚椎インストゥルメンテーションは非常に有効である.当科では,2005年から頚椎固定に外側塊スクリューを使用してきた.今回は外側塊スクリューの有用性と問題点について検討した.(対象・結果)症例は,2005年から2011年に外側塊スクリューを使用した13例男性7例,女性6例.平均年齢65歳.疾患は,頚椎脱臼3例,変性すべり6例,環軸椎亜脱臼2例,頚椎椎間板ヘルニア1例,透析性DSAが1例であった.スクリューはbicorticalな挿入を試み,経過観察中のスクリューのバックアウトも認められず,良好な固定性が得られていた.(考察)外側塊スクリューは固定性では椎弓根スクリューに比べて劣るとされるが,比較的安全に挿入できるという最大の利点がある.今回の我々の症例においても,bicorticalに挿入する事で,安全かつ十分な固定性が得られた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.61.500