上部工の剛体回転を考えた高架橋の応答計算

1995年1月の兵庫県南部地震では神戸市を中心に多くの被害が出た。道路の被害の中でとりわけ高架橋は各所で被害を受けている。 本研究では1本脚の高架橋の振動特性を明らかにすることを主眼に、橋桁部を剛体とした解析モデルを考える。簡単なモデル計算の結果、T型橋脚の場合には剛体回転により、端部において水平運動に匹敵する上下運動が発生する点や地際のモーメントが増大する点が確認された。また重心ずれがある場合には上下動によっても回転運動が起きることもわかった。さらに2層式の橋桁がのる場合には、剛体回転の影響により柱上部の曲げモーメントが大きくなる点を確認した。ここまでの研究は弾性振動を扱っているが、橋桁部の...

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Published in地震工学研究発表会講演論文集 Vol. 24; pp. 1009 - 1012
Main Authors 鈴木, 崇伸, 伯野, 元彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 1997
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Summary:1995年1月の兵庫県南部地震では神戸市を中心に多くの被害が出た。道路の被害の中でとりわけ高架橋は各所で被害を受けている。 本研究では1本脚の高架橋の振動特性を明らかにすることを主眼に、橋桁部を剛体とした解析モデルを考える。簡単なモデル計算の結果、T型橋脚の場合には剛体回転により、端部において水平運動に匹敵する上下運動が発生する点や地際のモーメントが増大する点が確認された。また重心ずれがある場合には上下動によっても回転運動が起きることもわかった。さらに2層式の橋桁がのる場合には、剛体回転の影響により柱上部の曲げモーメントが大きくなる点を確認した。ここまでの研究は弾性振動を扱っているが、橋桁部の剛体運動が橋脚に及ぼす影響を定量的に把握して、高架橋の設計の問題点について考察する。
ISSN:1884-8435
DOI:10.11532/proee1997.24.1009