四国北西部の中央構造線活断層系伊予断層の完新世活動履歴

本研究では,四国西部の中央構造線活断層系伊予断層を対象にトレンチ調査を実施し,完新世の3回の活動時期を明らかにした.伊予断層の最新活動時期はAD1650以降であり,ひとつ前の活動時期はBC 2865-BC 845である.また,それ以前の23440yr BP-BC4850の間に少なくとも1回の活動があったと考えられる.これらの活動時期から伊予断層の活動間隔を算出すると,2000年より長いことになる.本研究の結果と伊予断層に並走する本郡断層でこれまでに明らかにされている活動時期とを対比したところ,伊予断層のひとつ前の活動時には両断層は同時に活動した可能性が高い....

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Published in地質学雑誌 Vol. 118; no. 4; pp. 220 - 235
Main Authors 露口, 耕治, 西坂, 直樹, 堤, 浩之, 後藤, 秀昭, 小林, 修二, 池田, 倫治, 大野, 裕記
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本地質学会 15.04.2012
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ISSN0016-7630
1349-9963
DOI10.5575/geosoc.2011.0032

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Summary:本研究では,四国西部の中央構造線活断層系伊予断層を対象にトレンチ調査を実施し,完新世の3回の活動時期を明らかにした.伊予断層の最新活動時期はAD1650以降であり,ひとつ前の活動時期はBC 2865-BC 845である.また,それ以前の23440yr BP-BC4850の間に少なくとも1回の活動があったと考えられる.これらの活動時期から伊予断層の活動間隔を算出すると,2000年より長いことになる.本研究の結果と伊予断層に並走する本郡断層でこれまでに明らかにされている活動時期とを対比したところ,伊予断層のひとつ前の活動時には両断層は同時に活動した可能性が高い.
ISSN:0016-7630
1349-9963
DOI:10.5575/geosoc.2011.0032