耐震救命ベツドの提案

兵庫県南部地震から4年半が経ち、調査研究の結果、多くの教訓が得られたが、そのーつに日本では人命の損失の8-9割は、古い木造家屋の倒壊によりその下敷きになっての死であり、恐らく情報伝達がうまくいっても、自衛隊が直ぐ出動できたとしても、それ程、死者の数は減らせなかったのではあるまいか。何故なら家屋の倒壊は地震動の継続時間数十秒以内に起こったであろうし人命の損失もほぼその時間内に起こったと考えられるからである。そうなると、死者数の軽減のためには、木造家屋の耐震補強しかなくなる。個人住宅の耐震補強は数百万円という費用のため遅々として進まない。そこで、鋼鉄製の枠を持ったベッドで野球のキャッチャーのマスク...

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Published in地震工学研究発表会講演論文集 Vol. 25; pp. 1133 - 1136
Main Authors 伯野, 元彦, 鈴木, 崇伸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 1999
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Summary:兵庫県南部地震から4年半が経ち、調査研究の結果、多くの教訓が得られたが、そのーつに日本では人命の損失の8-9割は、古い木造家屋の倒壊によりその下敷きになっての死であり、恐らく情報伝達がうまくいっても、自衛隊が直ぐ出動できたとしても、それ程、死者の数は減らせなかったのではあるまいか。何故なら家屋の倒壊は地震動の継続時間数十秒以内に起こったであろうし人命の損失もほぼその時間内に起こったと考えられるからである。そうなると、死者数の軽減のためには、木造家屋の耐震補強しかなくなる。個人住宅の耐震補強は数百万円という費用のため遅々として進まない。そこで、鋼鉄製の枠を持ったベッドで野球のキャッチャーのマスク状の蓋を持った “救命ベッド” を提案する。
ISSN:1884-8435
DOI:10.11532/proee1997.25.1133