血圧の季節的変動における降圧剤の効果について
実験計画法を用いて自然の状態における血圧の季節的変動の諸相とそれに及ぼす諸種降圧剤の影響について検討が行われた. 本態性高血圧症の患者30例について2年間の追跡が行われた. 対象はβ遮断剤(塩酸インデノロール)使用群, Ca拮抗剤(塩酸ニカルジピン)使用群, 降圧利尿剤(トリクロロメチアジド)使用群の3者に等分された. 上腕動脈マンシエツト法による収縮期・拡張期血圧の測定のほか, 駆出率, 1回心拍出量, 心拍数が心エコー図・心ドツプラー図により測定され, 分時心拍出量・総血管抵抗が計算された. これらの結果は項目別に2×3方格に組まれ, 行間不偏分散・列間不偏分散が計算され, さらに交互作用...
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Published in | 医療 Vol. 41; no. 8; pp. 702 - 706 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
1987
国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.41.702 |
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Summary: | 実験計画法を用いて自然の状態における血圧の季節的変動の諸相とそれに及ぼす諸種降圧剤の影響について検討が行われた. 本態性高血圧症の患者30例について2年間の追跡が行われた. 対象はβ遮断剤(塩酸インデノロール)使用群, Ca拮抗剤(塩酸ニカルジピン)使用群, 降圧利尿剤(トリクロロメチアジド)使用群の3者に等分された. 上腕動脈マンシエツト法による収縮期・拡張期血圧の測定のほか, 駆出率, 1回心拍出量, 心拍数が心エコー図・心ドツプラー図により測定され, 分時心拍出量・総血管抵抗が計算された. これらの結果は項目別に2×3方格に組まれ, 行間不偏分散・列間不偏分散が計算され, さらに交互作用の有意が検定された. 血圧の季節的変動は降圧剤により変形されることが証明された. 変形のされかたは降圧剤の種類により異なり, それは薬理学的作用機序から説明できた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.41.702 |