多発性脾結節を呈し経皮的脾針生検・経気管支肺生検にて確定診断されたサルコイドーシスの1例
近年画像診断の進歩・普及により, 腹部超音波・CTなどで多発性脾結節を偶然発見される症例が増加しているが, 診断確定には病理所見が必須である. 我々は, 画像上多発性脾結節を偶然発見された無症状の65才男性症例に対し, 経皮的脾針生検を安全に施行し得た. 病理標本からサルコイドーシスが疑われ, 気管支鏡検査により確定診断されたサルコイドーシスの脾病変は臨床症状を呈することは稀であるが, サルコイドーシス剖検例の33%に認められるとされ, 稀ではない. 従って偶然発見された多発脾結節の鑑別診断としてサルコイドーシスを考慮する必要がある. このような場合, 経皮的脾針生検は簡便で安全な確定診断法で...
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Published in | サルコイドーシス/肉芽腫性疾患 Vol. 20; no. 1; pp. 59 - 63 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
2000
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Subjects | |
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ISSN | 1345-0565 1884-6122 |
DOI | 10.14830/jssog1999.20.59 |
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Summary: | 近年画像診断の進歩・普及により, 腹部超音波・CTなどで多発性脾結節を偶然発見される症例が増加しているが, 診断確定には病理所見が必須である. 我々は, 画像上多発性脾結節を偶然発見された無症状の65才男性症例に対し, 経皮的脾針生検を安全に施行し得た. 病理標本からサルコイドーシスが疑われ, 気管支鏡検査により確定診断されたサルコイドーシスの脾病変は臨床症状を呈することは稀であるが, サルコイドーシス剖検例の33%に認められるとされ, 稀ではない. 従って偶然発見された多発脾結節の鑑別診断としてサルコイドーシスを考慮する必要がある. このような場合, 経皮的脾針生検は簡便で安全な確定診断法であると考える. |
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ISSN: | 1345-0565 1884-6122 |
DOI: | 10.14830/jssog1999.20.59 |