広範な臀部膿瘍をともなった肛門管癌の1例

症例は64歳の男性で,約2年前より肛門部の腫瘍,肛門周囲からの排膿を自覚するも放置.腫瘍の増大,臀部痛のため,座位不能となり受診.精査にて,広範な臀部膿瘍をともなった肛門管癌の診断で,有茎腹直筋皮弁,植皮を付加した腹会陰式直腸切断術を施行した.病理組織学的には中分化型腺癌でAI,N1,H0,P0,Stage IIIaで根治度Aの手術であった.今回,広範な臀部膿瘍をともなった肛門管癌症例を経験したので,文献的考察を加え報告する....

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 64; no. 8; pp. 505 - 509
Main Authors 矢崎, 伸樹, 柴田, 近, 安藤, 敏典, 木内, 誠, 羽根田, 祥, 田中, 直樹, 三浦, 康, 小川, 仁, 渡辺, 和宏, 佐々木, 巌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2011
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.64.505

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Summary:症例は64歳の男性で,約2年前より肛門部の腫瘍,肛門周囲からの排膿を自覚するも放置.腫瘍の増大,臀部痛のため,座位不能となり受診.精査にて,広範な臀部膿瘍をともなった肛門管癌の診断で,有茎腹直筋皮弁,植皮を付加した腹会陰式直腸切断術を施行した.病理組織学的には中分化型腺癌でAI,N1,H0,P0,Stage IIIaで根治度Aの手術であった.今回,広範な臀部膿瘍をともなった肛門管癌症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.64.505