テオフィリン徐放製剤の血中濃度日内変動の比較検討

テオフィリン徐放製剤の種類によるテオフィリン血中濃度とその血中代謝物の日内変動の相違を入院中の小児喘息患者10例(平均年齢7.8歳, 平均体重25.4kg)を対象としてクロスオーバー法にて比較検討した. 症状改善後にスロービッド(200mgカプセル)とテオロング(200mg錠)をそれぞれ1週間ずつ1日2回(400mg/日)投与し, 7日目と14日目に3時間毎に24時間採血を行った. 両剤の血中テオフィリン濃度の日内変動において, Tmaxは両薬剤ともに昼間に比して夜間に延長したが, peak-trough differenceの比較ではスロービッドが有意に小さく血中濃度がより安定していた. A...

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Published in医療 Vol. 47; no. 5; pp. 335 - 340
Main Authors 秋本, 憲一, 勝沼, 俊雄, 野々村, 和男, 安達, 克郎, 斎藤, 博久, 橋本, 光司, 飯倉, 洋治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 1993
国立医療学会
Subjects
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.47.335

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Summary:テオフィリン徐放製剤の種類によるテオフィリン血中濃度とその血中代謝物の日内変動の相違を入院中の小児喘息患者10例(平均年齢7.8歳, 平均体重25.4kg)を対象としてクロスオーバー法にて比較検討した. 症状改善後にスロービッド(200mgカプセル)とテオロング(200mg錠)をそれぞれ1週間ずつ1日2回(400mg/日)投与し, 7日目と14日目に3時間毎に24時間採血を行った. 両剤の血中テオフィリン濃度の日内変動において, Tmaxは両薬剤ともに昼間に比して夜間に延長したが, peak-trough differenceの比較ではスロービッドが有意に小さく血中濃度がより安定していた. AUCに関しては両剤間に有意差は認めなかった. また血中テオフィリン代謝物3種に関しては, 平均0.8μg/ml以下の低値で推移するため, 腎機能などの異常がない場合はテオフィリン類似作用はきわめて小さいといえる.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.47.335