歯周ポケット内細菌叢からみた歯周初期治療の効果
4~8mmの歯周ポケットを有する9名め成人性歯周炎罹患者について, プラークコントロール, 歯石除去及びルートプレーニングを施した。その前後にポケット底部より採取した細菌叢の変動を, グラム染色, 暗視野顕微鏡, 嫌気培養法を用いて検討した。その結果, 歯周初期治療後にグラム陽性球菌の増加とグラム陰性桿菌, 糸状菌の減少が認められた。また, 術前, プラークコントロール, 歯石除去とルートプレーニングの3時期において Fusobacterium 属は6.8%, 4.8%, 1.4%, Bacteroides 属は11.0%, 3.1%, 0.4%, Spirochetes は11.0%, 9....
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Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 26; no. 2; pp. 329 - 338 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
1984
日本歯周病学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0385-0110 1880-408X |
DOI | 10.2329/perio.26.329 |
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Summary: | 4~8mmの歯周ポケットを有する9名め成人性歯周炎罹患者について, プラークコントロール, 歯石除去及びルートプレーニングを施した。その前後にポケット底部より採取した細菌叢の変動を, グラム染色, 暗視野顕微鏡, 嫌気培養法を用いて検討した。その結果, 歯周初期治療後にグラム陽性球菌の増加とグラム陰性桿菌, 糸状菌の減少が認められた。また, 術前, プラークコントロール, 歯石除去とルートプレーニングの3時期において Fusobacterium 属は6.8%, 4.8%, 1.4%, Bacteroides 属は11.0%, 3.1%, 0.4%, Spirochetes は11.0%, 9.5%, 0.5%の変動を示した。black pigmented Bacteroides は7被検部位中3部位で, Fusobacterium necrophorum は7被検部位中5部位で検出された。Bacteroides はポケットの深さと, Spirochetes はポケットの深さ, 歯肉炎指数, プラークスコアとの間で各々有意な相関性が認められた。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.26.329 |