精神分裂病に対する薬物療法の効果判定表に関する研究(第2報)

さきに第1報1)で, 本効果判定表の大要, 製作態度, 信頼度, 妥当性などについてのべたが, 今回はこの効果判定表を用いて, クロールプロマジンとパーフエナジンとについて効果判定結果の比較を試みたので報告する. 「目的」急性分裂病新入院患者に対する, クロールプロマジン(以下「CP」と略す)とパーフエナジン(以下「PFZ」と略す)の効果を, われわれの効果判定表によつて比較する. CPおよびPFZはともによく知られている薬物であるから, 一方においてはこの効果判定表の適切性, 弁別性, 予測性などについても価値ある情報が期待できる. 「対象および方法」本共同研究の参加施設および共同研究者を表...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医療 Vol. 22; no. 1; pp. 105 - 114
Main Authors 荒川, 直人, 後藤, 彰夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 1968
医療同好会
Online AccessGet full text
ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.22.105

Cover

Loading…
More Information
Summary:さきに第1報1)で, 本効果判定表の大要, 製作態度, 信頼度, 妥当性などについてのべたが, 今回はこの効果判定表を用いて, クロールプロマジンとパーフエナジンとについて効果判定結果の比較を試みたので報告する. 「目的」急性分裂病新入院患者に対する, クロールプロマジン(以下「CP」と略す)とパーフエナジン(以下「PFZ」と略す)の効果を, われわれの効果判定表によつて比較する. CPおよびPFZはともによく知られている薬物であるから, 一方においてはこの効果判定表の適切性, 弁別性, 予測性などについても価値ある情報が期待できる. 「対象および方法」本共同研究の参加施設および共同研究者を表1に示す. ここに示される14病院において表2に示した実施要領にしたがつて比較を行なつた. 他の向精神薬および衝撃療法の併用などを比較的寛大に認めたが, これはDrop outを最少限にするためで, 併用にもとづく片寄りは別に考慮する. 主剤の量についても制限はない.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.22.105