冠動脈バイパス術後の19FR (6.3mm) シリコンドレーン1本による管理についての検討
【目 的】 当院の心臓手術ではここ数年は19FR (6.3mm) シリコンドレーン1本で術後管理を行っている. このシリコンドレーンの妥当性について, 内胸動脈グラフト採取を要する冠動脈バイパス術 (CABG) で検討した. 【対 象】 2004年11月から2006年12月までに施行されたCABGで心嚢内に19FR (6.3mm) シリコンドレーンを1本のみ留置して15cm H2Oで持続吸引した139例 (男性102例, 女性37例), 年齢66±10歳. 【結 果】 ドレーン排液総量はon pump CABGでは331±162ml, OPCABでは319±114ml排液され, 両群に有意差を...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 60; no. 3; pp. 223 - 226 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.08.2010
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Subjects | |
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Summary: | 【目 的】 当院の心臓手術ではここ数年は19FR (6.3mm) シリコンドレーン1本で術後管理を行っている. このシリコンドレーンの妥当性について, 内胸動脈グラフト採取を要する冠動脈バイパス術 (CABG) で検討した. 【対 象】 2004年11月から2006年12月までに施行されたCABGで心嚢内に19FR (6.3mm) シリコンドレーンを1本のみ留置して15cm H2Oで持続吸引した139例 (男性102例, 女性37例), 年齢66±10歳. 【結 果】 ドレーン排液総量はon pump CABGでは331±162ml, OPCABでは319±114ml排液され, 両群に有意差を認めなかった. また, 片側内胸動脈採取例は331±162ml, 両側内胸動脈採取例は344±155mlで両群に有意差を認めなかった. ドレーンが閉塞した症例, 再開胸症例, 周術期の心タンポナーデ症例はいずれも認めなかった. 【結 論】 内胸動脈を採取する冠動脈バイパス術でも胸骨下にドレーンを留置しなくても充分管理可能であった. |
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ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
DOI: | 10.2974/kmj.60.223 |