近赤外励起フーリエ変換ラマン分光法による油絵具の二酸化窒素及び二酸化硫黄による硬化及び劣化反応の検討

本研究では,大気汚染物質であるNO2やSO2を油絵具薄膜にさらすことにより,油絵具薄膜がどのような影響を受けるのかを,近赤外励起フーリエ変換ラマンを用い,油絵具薄膜の硬化及び劣化反応を官能基レベルで明らかにすることを試みた.その結果,NO2ガス,SO2ガスの油絵具の薄膜に対する全く異なる作用が官能基レベルで明らかにされ,油絵具はNO2ガスとの反応性に富み,SO2ガスとの反応性に乏しいということが分かった....

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Published in分析化学 Vol. 53; no. 7; pp. 715 - 722
Main Authors 高橋, 佳菜子, 樋口, 精一郎, 内田, 太郎, 吉田, 亜由美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 2004
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.53.715

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Summary:本研究では,大気汚染物質であるNO2やSO2を油絵具薄膜にさらすことにより,油絵具薄膜がどのような影響を受けるのかを,近赤外励起フーリエ変換ラマンを用い,油絵具薄膜の硬化及び劣化反応を官能基レベルで明らかにすることを試みた.その結果,NO2ガス,SO2ガスの油絵具の薄膜に対する全く異なる作用が官能基レベルで明らかにされ,油絵具はNO2ガスとの反応性に富み,SO2ガスとの反応性に乏しいということが分かった.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.53.715