NaFを投与したラットにおける歯周組織の組織化学的研究

フッ素がエナメル質のう蝕抵抗性を高めたり, あるいはエナメル質に石灰化不全を生ぜしめることはよく知られている. しかしながら, フッ素の歯周組織におよぼす影響について病理組織学的に検索を行ったものは少なく, またさらに, フッ素の歯周組織の酵素活性におよぼす影響を組織化学的に検索を行ったものは極めて少ない. そこで, 我々は, フッ素が歯周組織の酵素活性におよぼす影響を明らかにする目的で, ラットにNaF50ppmおよびNaF100ppmを含む飲料水を投与し, その歯周組織のAlkalinephosphatase(Al-P), Acidphosphatase(AC-P)および, β-Glucu...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 21; no. 1; pp. 60 - 65
Main Authors 竹花, 茂樹, 岡田, 由美, 中静, 正, 本多, 誠, 小倉, 延重, 亀山, 洋一郎, 大坪, 義和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1979
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.21.60

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Summary:フッ素がエナメル質のう蝕抵抗性を高めたり, あるいはエナメル質に石灰化不全を生ぜしめることはよく知られている. しかしながら, フッ素の歯周組織におよぼす影響について病理組織学的に検索を行ったものは少なく, またさらに, フッ素の歯周組織の酵素活性におよぼす影響を組織化学的に検索を行ったものは極めて少ない. そこで, 我々は, フッ素が歯周組織の酵素活性におよぼす影響を明らかにする目的で, ラットにNaF50ppmおよびNaF100ppmを含む飲料水を投与し, その歯周組織のAlkalinephosphatase(Al-P), Acidphosphatase(AC-P)および, β-Glucuronidase(β-G)の酵素活性反応について組織化学的検索を行った. II. 実験方法 実験動物としては, 体重約165gのWister系雄ラットを用い, ラットには50PPmあるいは100PPmのNaFを含む飲料水を, 1年間にわたって投与した. 対照群のラットには, フッ素イオン0. 1ppmを含む水道水を同じく1年間にわたって投与した. この実験に使用したラットは, 対照群5匹, NaF50ppm群5匹, NaF100ppm群5匹であった.
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.21.60