ステロイド投与によりMRI所見が改善した脊髄サルコイドーシスの一例

症例は66歳女性. 1994年8月, 胸部検診にて両側肺門リンパ節腫脹を指摘され当院を受診した. 精査を行い, サルコイドーシスと診断し, 外来で定期的に経過観察していた. 1999年6月, 以前から右上肢にしびれ感を認めているとの訴えあり, 脊髄MRIを施行し, C4-C7レベルで占拠性病変を認めた. 臨床的に神経サルコイドーシスを疑い, ステロイド投与を開始した. 入院後, 脊髄MRIにて経過観察したところ, 陰影は著明に改善し, 神経症状も改善をみた. 以上の経過と除外診断により, 脊髄サルコイドーシスと診断した. 神経サルコイドーシスは予後に影響することもあり, 注意深い経過観察が必要...

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Published inサルコイドーシス/肉芽腫性疾患 Vol. 21; no. 1; pp. 53 - 57
Main Authors 二宮, 茂光, 新美, 岳, 前田, 浩義, 杉浦, 芳樹, 佐藤, 滋樹, 吉野内, 猛夫, 山田, 由香, 河口, 治彦, 森下, 宗彦, 秋田, 憲志, 上田, 龍三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会 2001
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ISSN1345-0565
1884-6122
DOI10.14830/jssog1999.21.53

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Summary:症例は66歳女性. 1994年8月, 胸部検診にて両側肺門リンパ節腫脹を指摘され当院を受診した. 精査を行い, サルコイドーシスと診断し, 外来で定期的に経過観察していた. 1999年6月, 以前から右上肢にしびれ感を認めているとの訴えあり, 脊髄MRIを施行し, C4-C7レベルで占拠性病変を認めた. 臨床的に神経サルコイドーシスを疑い, ステロイド投与を開始した. 入院後, 脊髄MRIにて経過観察したところ, 陰影は著明に改善し, 神経症状も改善をみた. 以上の経過と除外診断により, 脊髄サルコイドーシスと診断した. 神経サルコイドーシスは予後に影響することもあり, 注意深い経過観察が必要である.
ISSN:1345-0565
1884-6122
DOI:10.14830/jssog1999.21.53