腸閉塞にて発症した直腸子宮内膜症の1手術例
症例は35歳, 女性. 子宮内膜症で婦人科に通院中であり, 月経前に便秘が出現していた. 腹部膨満が出現したため入院となり, 大腸イレウスと診断された. 保存的治療を開始したが改善せず, 手術の方針となった. 直腸に手拳大の腫瘤性病変を認め, ハルトマン手術とした. 切除標本の病理組織学的検査で直腸子宮内膜症と確定診断された. 大腸の子宮内膜症による腸閉塞の本邦報告は過去に38例のみであったが, 子宮内膜症の既往のある性成熟期の女性で, この疾患の可能性を念頭に置き, 月経に随伴する症状の詳細な聴取を行うことが必要である....
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 60; no. 1; pp. 49 - 53 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
2007
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Subjects | |
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Summary: | 症例は35歳, 女性. 子宮内膜症で婦人科に通院中であり, 月経前に便秘が出現していた. 腹部膨満が出現したため入院となり, 大腸イレウスと診断された. 保存的治療を開始したが改善せず, 手術の方針となった. 直腸に手拳大の腫瘤性病変を認め, ハルトマン手術とした. 切除標本の病理組織学的検査で直腸子宮内膜症と確定診断された. 大腸の子宮内膜症による腸閉塞の本邦報告は過去に38例のみであったが, 子宮内膜症の既往のある性成熟期の女性で, この疾患の可能性を念頭に置き, 月経に随伴する症状の詳細な聴取を行うことが必要である. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.60.49 |