経験的グリーン関数の包絡特性を考慮した地震動の合成方法

半経験的グリーン関数法は、相似則により大地震の断層面を複数の小断層に分割し、適切な地震観測記録をグリーン関数として大地震の地震動を合成する手法である。現状では、個々の小断層による評価地点の地震動振幅が幾何減衰により異なるが、包絡特性は同じである。本研究では、地震観測記録を複数の波群に分解し、各波群の到達時間と震源距離を用いて等価群速度分散曲線を求め、求めた等価群速度分散曲線を用いて評価地点と小断層の距離により各波群の到達時間を計算し、個々の小断層に対して波群の足し合わせによりグリーン関数を作成する方法を提案した。この方法により評価地点における深部構造の影響を含めた伝播経路の影響が合成された大地...

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Published inPROCEEDINGS OF THE JSCE EARTHQUAKE ENGINEERING SYMPOSIUM Vol. 26; pp. 197 - 200
Main Author 小鹿, 健平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2001
Japan Society of Civil Engineers
Subjects
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ISSN1884-8435
DOI10.11532/proee1997.26.197

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Summary:半経験的グリーン関数法は、相似則により大地震の断層面を複数の小断層に分割し、適切な地震観測記録をグリーン関数として大地震の地震動を合成する手法である。現状では、個々の小断層による評価地点の地震動振幅が幾何減衰により異なるが、包絡特性は同じである。本研究では、地震観測記録を複数の波群に分解し、各波群の到達時間と震源距離を用いて等価群速度分散曲線を求め、求めた等価群速度分散曲線を用いて評価地点と小断層の距離により各波群の到達時間を計算し、個々の小断層に対して波群の足し合わせによりグリーン関数を作成する方法を提案した。この方法により評価地点における深部構造の影響を含めた伝播経路の影響が合成された大地震の波形に反映できると考えられる。
ISSN:1884-8435
DOI:10.11532/proee1997.26.197