自分自身のマウスガードを作製した歯科医師に対する調査

目的: 現在使用頻度の高い市販のマウスガードのほとんどが, 使用感や外傷予防の点で問題視されている. そのため, 適切なカスタムメイドタイプが使用されるべきである. そこで, 今後のマウスガードの選択, 改善および普及のための資料を得ることを目的に, マウスガード講習会に参加し, 自身のマウスガードを4種 (市販のボイル&バイトタイプ1種およびカスタムメイドタイプ3種) 作製した歯科医師にアンケート調査を行った. 方法: マウスガードの使用感, 製作の難易度, 使用・普及を考慮した際の選択に関して, 10点評価法によるアンケート調査を行い検討するとともに, Kruskal-Wallis...

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Published in日本補綴歯科学会雑誌 Vol. 49; no. 5; pp. 708 - 715
Main Authors 中島, 一憲, 武田, 友孝, 小川, 透, 川村, 慎太郎, 半田, 潤, 佐藤, 武司, 前田, 昌彦, 島田, 淳, 石上, 恵一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本補綴歯科学会 2005
日本補綴歯科学会
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Summary:目的: 現在使用頻度の高い市販のマウスガードのほとんどが, 使用感や外傷予防の点で問題視されている. そのため, 適切なカスタムメイドタイプが使用されるべきである. そこで, 今後のマウスガードの選択, 改善および普及のための資料を得ることを目的に, マウスガード講習会に参加し, 自身のマウスガードを4種 (市販のボイル&バイトタイプ1種およびカスタムメイドタイプ3種) 作製した歯科医師にアンケート調査を行った. 方法: マウスガードの使用感, 製作の難易度, 使用・普及を考慮した際の選択に関して, 10点評価法によるアンケート調査を行い検討するとともに, Kruskal-Wallis testおよび多重比較 (Mann-Whitney U-test) を行った. 結果: 使用感の項目では, ラミネートタイプが最も高い評価を得, 次いで改良型一枚法, バキュームタイプ, ボイル&バイトタイプの順に評価が有意に低くなった. 製作難易度では, 4種のマウスガード全ての間で有意差が認められず, 同等であると評価された. 使用, 普及を考慮した際の選択では, ラミネートタイプが最も高い評価を得た. 結論: 現在普及率の高い市販のマウスガードは, 多くの項目において低い評価であった. 安全性, 装着感, 咬合をも考慮すると, 選手には適切に調製されたカスタムメイドタイプのマウスガードを使用するよう指導すべきと思われる.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.49.708