ヒト歯根膜由来線維芽細胞の化学走化性について

HPLFはpreconfluentの状態の細胞を化学走化性試験に, confluentの状態の細胞はHPLF-CM採取に用いた。HPLF-CMはYM-5の限外濾過膜により100倍濃度 (whole-CM) とし, それをHPLFのPO-60Kカラムにより8分画 (F-I~VIII) に分けた。すでに, whole HPLF-CMはHPLFの接着, 伸展, 増殖を促進させることが報告されており, 今回は, 2枚の膜を用いたボイデン変法により, whole HPLF-CMと, その8分画の化学走化活性について検索した。なお, ヒト血漿由来fibronectin (FN) をpositive con...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 36; no. 3; pp. 563 - 570
Main Authors 斎藤, 滋, 宮島, 実, 出口, 眞二, 山下, 修, 堀, 俊雄, 福野, 光男, 川瀬, 俊夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1994
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.36.563

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Summary:HPLFはpreconfluentの状態の細胞を化学走化性試験に, confluentの状態の細胞はHPLF-CM採取に用いた。HPLF-CMはYM-5の限外濾過膜により100倍濃度 (whole-CM) とし, それをHPLFのPO-60Kカラムにより8分画 (F-I~VIII) に分けた。すでに, whole HPLF-CMはHPLFの接着, 伸展, 増殖を促進させることが報告されており, 今回は, 2枚の膜を用いたボイデン変法により, whole HPLF-CMと, その8分画の化学走化活性について検索した。なお, ヒト血漿由来fibronectin (FN) をpositive controlとした。その結果, HPLFは1.2μ9/mlのFNの濃度に対し最大の化学走化活性を示した。また, whole-CMとF-IIIはFN 1.2μg/ml) と比較し, 有意に高いHPLFに対する走化活性を示した。F-IIIの分子量は約70kDaと推定された。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.36.563