断層極く近傍の地震動は非常に強いのか?

最近、耐震設計を行う場合、予め地震を発生する活断層を想定してそのマグニチュード、震源距離などから、構造物に加わる地震力を推定するという手法が採用される事が多い。その場合、地震加速度はマグニチュード、震源距離などをパラメータとする実験式によって計算される。この実験式から断層近傍の地震加速度を推定する場合、その加速度値はかなり高いものとなる。一方、過去の地震の実際の被害は断層近傍ではそれほどではないという例が時折認められる。本研究では、国内外の三個の地表に地震断層の現れた地震について、極く断層近傍を含めて、被害の状況を調べた。その結果、断層から1mも離れると窓ガラスも割れないという例を複数見つける...

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Published in地震工学研究発表会講演論文集 Vol. 25; pp. 77 - 80
Main Authors 伯野, 元彦, 鈴木, 崇伸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 1999
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Summary:最近、耐震設計を行う場合、予め地震を発生する活断層を想定してそのマグニチュード、震源距離などから、構造物に加わる地震力を推定するという手法が採用される事が多い。その場合、地震加速度はマグニチュード、震源距離などをパラメータとする実験式によって計算される。この実験式から断層近傍の地震加速度を推定する場合、その加速度値はかなり高いものとなる。一方、過去の地震の実際の被害は断層近傍ではそれほどではないという例が時折認められる。本研究では、国内外の三個の地表に地震断層の現れた地震について、極く断層近傍を含めて、被害の状況を調べた。その結果、断層から1mも離れると窓ガラスも割れないという例を複数見つける事ができたので報告する。
ISSN:1884-8435
DOI:10.11532/proee1997.25.77