ドライビングシミュレータを用いた脳の計測に基づくドライバの運転特性

近年,安全運転と低燃費実現のために次世代の運転支援システムに関する多くの研究が取り組まれている.特に,ドライバごとの特性に合わせた運転支援を行うために,運転技能判定と運転特徴分析は注目されている.先行研究ではドライバの運転操作データに着目して,ドライバの運転特性を分析する方法が一般的である.運転行為は,走行環境を認知して集められた情報を脳が処理・判断するとともに指令を出して運転操作を行うことである.生理学で,脳の活動は運転行為の中心位置と言える.ただし,自由な姿勢で運転しながら,脳の活性の変化を計測することは非常に困難であった.本研究では,ドライビングシュミレータ上にfNIRS を導入した実験...

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Published in生産研究 Vol. 67; no. 2; pp. 153 - 159
Main Authors 李, 曙光, 杉町, 敏之, 山邉, 茂之, 中野, 公彦, 田淵, 義彦, 須田, 義大, 高橋, 秀喜, 折野, 好倫, 山本, 浩司, 吉野, 加容子, 岡, 徳之, 加藤, 俊徳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京大学生産技術研究所 2015
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Summary:近年,安全運転と低燃費実現のために次世代の運転支援システムに関する多くの研究が取り組まれている.特に,ドライバごとの特性に合わせた運転支援を行うために,運転技能判定と運転特徴分析は注目されている.先行研究ではドライバの運転操作データに着目して,ドライバの運転特性を分析する方法が一般的である.運転行為は,走行環境を認知して集められた情報を脳が処理・判断するとともに指令を出して運転操作を行うことである.生理学で,脳の活動は運転行為の中心位置と言える.ただし,自由な姿勢で運転しながら,脳の活性の変化を計測することは非常に困難であった.本研究では,ドライビングシュミレータ上にfNIRS を導入した実験環境により,左右カーブの道路線形の違いにより生じる運転操作の差異性と脳反応の違いからドライバの操作特性と脳の活性の関係を分析する.
ISSN:0037-105X
1881-2058
DOI:10.11188/seisankenkyu.67.153