児童期におけるサッカーのコンピテンスと向社会性の相互影響性 家庭の養育態度の差異を踏まえた縦断的検討

「序論」人生100年時代を迎え, 日常生活に制限のない健康寿命をいかに延伸するかは人々の関心事である. WHO (2019) によれば, 世界の人口に占める肥満の割合はこの40年で3倍に上り, 5~19歳の子ども40万人が, 太り気味もしくは肥満の定義に当てはまる. 肥満は, 糖尿病や癌の発症を引き起こす最大のリスク要因でもある. 原因はカロリーの過剰摂取と身体活動の不足であるが, 中でもスポーツ・運動については, 児童期からの習慣形成が大きく関わっている. ラグビーW杯や五輪・パラリンピックが自国開催されるいま, わが国の子どもたちは, スポーツに親しむきっかけを得る好機にあると考えられる....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inスポーツ心理学研究 Vol. 47; no. 2; pp. 75 - 87
Main Authors 梅崎, 高行, 酒井, 厚, 眞榮城, 和美, 室橋, 弘人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本スポーツ心理学会 30.09.2020
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:「序論」人生100年時代を迎え, 日常生活に制限のない健康寿命をいかに延伸するかは人々の関心事である. WHO (2019) によれば, 世界の人口に占める肥満の割合はこの40年で3倍に上り, 5~19歳の子ども40万人が, 太り気味もしくは肥満の定義に当てはまる. 肥満は, 糖尿病や癌の発症を引き起こす最大のリスク要因でもある. 原因はカロリーの過剰摂取と身体活動の不足であるが, 中でもスポーツ・運動については, 児童期からの習慣形成が大きく関わっている. ラグビーW杯や五輪・パラリンピックが自国開催されるいま, わが国の子どもたちは, スポーツに親しむきっかけを得る好機にあると考えられる. 開始とともに課題となるのはスポーツの継続, とりわけよりよい継続である. 児童期は教育課程において, スポーツに親しむ機会が保障されている.
ISSN:0388-7014
1883-6410
DOI:10.4146/jjspopsy.2020-1909